2009年3月14日土曜日

冬を幾つ数えたか

雑木林にカンラダカ(ホオジロ科)が群れています。
春早く北に帰る前には。大群を作るそうです。
そろそろ北(ユーラシア大陸)に帰る準備をしているのでしょうか。
暖かい日があるかと思えば、春は名のみの寒い日があったりと、服装にも
気を使います。
アメリカインディアン(ネイティブ・アメリカン)は、何歳になったか?ということを
「冬を幾つ数えたか?」と表現するとか・・・・・・
冬をまたひとつ数えるために春と夏と秋がめぐる。
樹が冬にその年輪をひとつふやすように。

農作業は下を向く仕事がほとんどなので、たまには上を向かなくては。
仕事を終え、北風の中に身をおき、立ちションをしながら南の空を見上げると、
おなじみの冬の王者オリオン座が目の前に現れます。
さらにそこから頭を真上に持っていくと星が数個固まってボヤッと明るく昴がみえます。

オシッコも忘れて見入ること暫し。
星を見ていると、何か懐かしい故郷を見ているようで、また何か思い出しそうで思い出せない、
そんな不思議な感覚が湧き上がってきます。

有機栽培の世界では、白菜が立派に作れれば一人前、と言う話をどこかで聞きつけたので、
この冬は、最重点野菜に白菜を位置付け、草木灰はかける、虫取りは週2~3回するは、
明けても暮れても白菜白菜。
ほうれん草や大根には見向きもせず、放っておいてもちゃんと育つとばかり、あまり
手を掛けず仕舞い。
白菜は元気に育ってくれ、大根もなんとか出来ました。
よかったなと大根を一本一本力を入れて引き抜いていると、なんだかこみ上げてくるものが
あるんです。
見向きもされず、手も掛けることもなかった大根がこんなに丈夫に育ってくれた。
「すまなかったネ。ありがとう」
心の中で叫びました。
大根を右手に高くかかげると、大根が言いました。
「はやくおろして」
わかるかな。。。。ワカンナイダロウナ・・・・・・・・

   大根の  続く抜き跡  人の道    (農天)